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離婚裁判では離婚原因が必要です

離婚裁判では民法770条第1項で定める離婚原因を立証する必要があります。法定離婚原因とは次のことを言います。

  • 不貞行為があったとき
  • 悪意の遺棄
  • 3年以上の生死不明
  • 回復の見込みのない強度の精神病
  • その他婚姻を維持しがたい重大な事由

性格の不一致、暴行、虐待、酒乱による暴行、強度の依存症、犯罪による長期の服役、過度の宗教活動、配偶者の親族との不和、性関係の不一致、性交拒否などは離婚理由に認められます。

離婚するために自ら離婚原因を作り離婚請求するようなやり方は認められません。

最高裁判所は「婚姻破綻につき、もっぱら又は主として原因を与えた当事者は、自ら離婚請求をなしえない」としています。このように有責配偶者からの離婚請求は原則として認められていません。

しかし、有責配偶者の離婚請求は絶対に認められないとするのも行き過ぎの場合があります。たとえば、夫が愛人と生活して20年以上にもなり、子も社会人として独立して、妻にも一定の収入があって生活の糧が確保されていて、既に夫に対する愛情もなくなってしまったが、意地で離婚しないようなケースでは形だけの婚姻、戸籍上だけの婚姻をいつまでも存続させるのは不自然といえます。

そこで次のような条件を満たす場合は裁判所でも有責配偶者の離婚請求を認めています。

  • A 別居期間が相当期間に及んでいること
  • B 夫婦間に未成熟の子がいないこと
  • C 相手方配偶者が離婚によって、精神的・社会的・経済的に過酷な状態におかれることがないこと

Aの別居期間は何年以上別居すれば確実に離婚が認められる。といった確定的な期間はありません。実例でも10年以上のケースが多いようでが、7年で認められたケースもありますが、8年余で認められなかった例もあります。ケース・バイ・ケースで判断されているようです。
現在、民法の離婚制度の改正作業が行われていますが、その中で5年程度の別居を離婚原因として規定することが検討されています。改正はまだ先の話ですが、今後一つの目安になるかとも思います。


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